■ 撮影会閑話 その3 (目線が大切)
話変わって、まなざし、写真屋の言い方で「目線」ですが、これまた難しい問題です。 風景写真も自然が相手で難しいの
ですが、モデルさんの撮影となると、これも非常に難しいです。 相手は生きた人間、初めて会う人、笑顔、微笑、、、難しい
ですねぇ。
家族の写真なら、「はいチーズ!」でOK! なんですけど。 撮影会となるとちょっと違います。
目線がぴったりと合った写真はインパクトがあります。 写真にして引き伸ばすと、どの方向から見ても、こちらを見ている
ように見える!良い写真になります。アイドルのポスターがこれです。「おお、私を見ている!」という印象を与えてくれます。
一方、写真として一番駄目なのは、顔がこちらを向いているのに、目線が微妙に外れている写真です。 しかも残念な
ことに、撮影会の写真としてはそんな写真が非常に多いのです。
そんな写真なら、完全に横か、斜めを向いた写真の方がよほどましです。
相手も人間、ですからコミュニケーションが大切です。 この場合、「はいチーズ!」ではなく、「目線下さい!」です。
でも沢山のカメラマンがいると、私のようなウブな人間は「目線下さい!」なんて、とても言えません。一見簡単そうに
思えますが、あちこちからそう言うので、モデルさんが対応出来ていない場合が多々あります。
場の雰囲気を読んで言わないと、被ったり、空振りして、恥ずかしい思いをします。
でも、巧いモデルさんは黙っていても、右から左に目線を流してくれます。で、カメラを直視して、一瞬目線を止めてくれます。
で、正にその瞬間!自分の所に来た!と思ったらすかさずシャッターを押します。
失敗も多いですが、たまにはこれ良いな!なんていう一枚が撮れます。
モデルさんが数人いる場合には、そういう巧いモデルさんを早く見極めるのも、写真を撮る上でのスキル(技術)です。
けっこう難しいですねぇ。 そんな難しいことの苦手な私は、ついモデルさんにお願いしてしまいます。
「申し訳ありません。一枚お願いします。」パチリ、、、「はい、どうもありがとうございました。」
時間をかけずに、撮影してすぐにお礼を言う。 まあ、普段の生活の常識が撮影会でも同じですね。
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