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■ デジカメ閑話 その8 (カタログの呪文解読:ISO編)

 ISOとは工業界の規格なのですが、ここではフィルムの光に対する感度に相当する数字のことです。

 フィルムの場合、一般的によく使われているのは、ISO100です。
 ここで、良く使われていると言ったのは、「春や秋頃の快晴の昼近く」という条件での使用を考えた場合、ISO100が使い
 易いというだけにすぎません。

 この数字が大きくなると、感度も高くなります。 200の物を買えば、100を使った時に比べて半分の光量で同じ明るさの
 撮影をすることが出来るということです。

 世の中には、50、100、400、800など、沢山の種類のフィルムが売られています。何でそんなに種類があるの?
 感度だけなら、シャッター速度や絞りで対応出来るので、どれでも良いのじゃないのか?というと、そうでもないのです。

 ISOが小さいフィルムは光を感じる感光体の粒子が小さいので、綺麗な写真が撮れます。 ですが、感度が低いので、
 シャッター速度を遅くするか、絞りを開放で使わなくてはなりません。こうなると、手ブレ、被写体深度の浅い(つまりボケの
 ある)写真しか撮れません。 手ブレは三脚で防ぐことが出来ますが、子供など動いてしまう相手には遅いシャッターでは
 明らかに不利です。 更には、人物と後ろの風景の両方に焦点を合わせるなんてこともできません。

 では、高感度のフィルムを、、、となると、粒子が粗いので、風景写真などそれなりの写真しか撮れません。
 では、中間のものは、、、ということで、ISO400の物が初心者には良く使われています。
 これなら、手ブレにもそこそこ強く、ぎりぎり粒子の荒れも気にしない!ことが出来ます。

 でも、風景を撮影するような人は、相手が動かないのでリバーサルフィルムのISO50を使います。
 まあ、この際フイルムを選ぶ基準は何を狙うかで使い分けるというのが、道具としての正しい使い方です。

 長々と、ISOについて書いてきましたが、フィルムの場合ISOとはそれだけ変えるのが大変!ということです。
 つまり、カメラに入れるフィルムの種類を変えるということですからね。
 撮影の途中で、気楽に変えるというは出来ません。 (残りを無駄にして巻き取れば良い!だけなのですが、、、)

 ですから、お金持ちは2台のカメラに違う種類のフィルムを入れたりして使います。少しお金持ちは、数種類のフィルムを
 持って行き、天候などの状況により使い分けます。貧乏な私は、曇った日は精神力を集中して手ブレ覚悟で撮影します。
 (やはり、写真は綺麗な方が良いので、普段感度の低いフィルムを買っていますから、、、)

 で、いよいよデジカメの話題です。
 デジカメと言えどもカメラですから、フィルムは使いませんが、CCDの感度には同じような話題があります。
 CCDの寸法は固定なのだから、粒子の大きさは変わらないのではないか!と反論したいところなのですが、やはり
 感度を上げるという行為は無理な増幅を行なうことになり、画質の劣化は否めません。
 マイクで音を録音する場合、ボリュームを下げて録音したなら、再生時にいくらボリュームを上げたとしてもオリジナルに
 近い綺麗な音にはなりません。 それと同じように、感度を上げて撮影すると、どうしても画質が劣化するのです。

 じゃあ、駄目ジャン!と思って使わないのはもったいない話です。動きのある子供を室内で撮影する場合、感度を
 上げないと手ブレがおきてしまいます。 相手だって動いてしまい「ピンぼけ写真」になる可能性も高いです。

 それなら、多少画質は落ちても、ISOを上げて撮影する方が、はるかにましな写真が撮れます。
 また、変更はダイヤルを回すだけなので、設定を簡単に変更できます。

 室内の撮影時、普通ならフラッシュを焚きます。でないと、手ブレしてしまいます。普通ならそう思って当然です!
 では、下のような場所で撮影する場合を考えてみましょう。 ここでフラッシュを焚くと、フラッシュの当たった場所だけが
 明るく写るだけで、折角の行灯も、その雰囲気が出せません。

 こんな場所で三脚を立てて撮るなんて、とても恥ずかしくて考えられません。でも、ISOを上げれば、こんな写真も容易に
 撮れますよ! 私の場合、手軽に撮れるので思い出としては、これで十分です。
 

 この手軽さは従来のフィルムの時代には考えられないくらいすばらしい機能です。 デジカメをAUTOだけでしか使って
 なくて、良い写真が撮れないとお悩みの人がいたらちょっと、ISOを変えて撮影してみませんか?
 そうすれば、少しましな写真が撮れるかもしれません。失敗すれば、消せば良いだけですから! 

■ まとめ

 いろいろ試して失敗しても良いじゃん!って、そんな世界がここにあります。

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