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■ 銀塩写真とデジタル写真論議 Part1

 最近のデジカメの普及には驚かされます。 次々と新製品が出るものだから、買えない人がもう続出です。
 でも、そんなに悩んでいる人もどこかで妥協して購入してしまいます。
 すると今度は一眼デジカメが欲しくなるのですが、また買えない状態が暫らく続きます。

 道具ですから、使いたい人が買えば良いだけの事だと思うのですが、世間にはなかなかお悩みの人が多いです。
 使わない人が買っても箪笥(たんす)の肥やしになるだけです。使う人が買う、当たり前の事です。
 カメラって、パソコンと違って買ってからどう使うのか悩むような代物ではありませんせんからね。
 「パソコンは 電気無ければ ただの箱」と言われたぐらいの品物ですが、カメラは目的がはっきりしています。

 でも、世の中「悩むことが好きな人種」っているもので、同じ類で「銀塩写真」と「デジタル写真」も悩んでいる人がいます。

 それぞれ道具ですから、その特徴を理解して活用すれば良いだけです。

 いろいろ理屈をこねて、他人を打ち負かしてまで自分を正当化する必要はありません。
 この際いくら理論で武装して相手を負かしても、何も得るものはないのです。

 一般に日本人は理屈好きですから、議論の為の議論を延々とするのが流行るのかもしれません。

 私も銀塩写真が好きで沢山のポジフィルムを使ってきました。その結果、沢山のフィルムがホルダーの中でもう
 日の目を見ることなく眠っています。(貴重な思い出なのですけどね)

 貧乏で、写真撮影が未熟な私にはつまらない写真が多く、それらを今更ラボに出すようなお金がないので、
 フィルムスキャナーで画像としてパソコンに取り込んで、モニター上で見て楽しんでいます。 安上がりな趣味でしょ!

 でも、私の場合には、フィルムスキャナーで取り込むという作業は楽しいものではありませんでした。
 最近はパソコンの機能が向上したので、取り込みの時間が少しは改善されましたが、埃との戦いは壮絶なものでした。
 折角苦労して取り込んでも、ゴミが付着していると台無しなのです。
 何度も、又かと思いながらブロアーで吹き飛ばしたものでした。

 そんな私が銀塩を使う理由の一つに貴重なデータは、ポジに記録しておけばいつでも焼ける! 
 何ていう、魅力的に感じてしまう甘い考えがありますからね。
 でも、そんな甘い考えで撮っても遠い将来にまで焼くことは無い!のが、事実です。

 昔撮影したポジが多すぎて、どのコマがお気に入りなのか?判らない!探す時間が惜しい! そんな私です。
 ベタで焼いておけば、と言う人もいるでしょう。最近、視力が落ちてきて細かいところが判りません。
 ベタを見るくらいならライトテーブルの方が良く見えます。でも、ポジを出してまで探したり整理する暇はありません。
 (個人的には貴重?なポジですが、今や単なるゴミとなっています。)

 やはり今使うものを今撮影するのが、趣味の範疇の写真においては正しい事だと思います。

 きっと、銀塩写真好きな方は沢山のお気に入り写真をラボに依頼して焼いて楽しんでいることでしょう。
 まあ、それが銀塩写真の正しい楽しみ方だと私も認めます。所詮、モニタの画面では表現出来ない世界です。

 ライトテーブルでルーペで見るポジフィルムの美しさは、見た人にしか判らない世界だと思います。
 何しろ輝いてますからねぇ。それを印画紙の上に焼きたくて、銀塩派は頑張っているのでしょう。この感覚は見たことの
 ある人しか判らないかも知れないですけれどね。

 今でも銀塩派の一部の人達で、パソコンの画面やネット上で紹介する程度の画像について、いろいろ言う人がいますが
 私には理解出来ないことです。 たった1600x1200ドット程度の画像をスキャナーで取り込んで色が良いとか悪いとか、
 ボケが綺麗とか、こりゃ素晴らしいレンズですね!など、全くナンセンスなほめ言葉の世界です。

 実際には写真の表現力の中で、「ボケ」は非常に重要だと思います。滑らかさは貴重ですからね。
 でも、残念ながらパソコンのモニター上では「ボケ」を論ずる程の情報が無いのです。
 JPGで圧縮して、容量を小さくして、、、、そんな世界に滑らかさはありません。 (でも、次第に改善されてきてますよ。)

 簡単に言うなら、ネットで紹介している画像は美しさを犠牲にして、見る快適さを求めているのです。
 ましてや、800x600ドット程度の画面での論議は全く意味の無いレベルです。

 ライティング、カメラ、ポジフィルム、スキャナー、見るモニターの色調、貴方の部屋の照明、とこれだけの色を変化させる
 要因がありながら、それが「ボケが綺麗!ですね」の一言ですませられるレベルではありません。

 とは言え今や一眼デジカメのRAWデータなら、1画素12ビットの情報を持っています。

 「銀塩じゃなきゃ!」と言いながら、フィルムスキャナーは8ビットを使っている人が居るとすれば、まさに本末転倒、基本を
 知らないといけませんね。 「解像度を上げれば、8ビットでも、まだまだ、、」と、言いながら頑張る貴方にエールを送ります。

 JPEGの場合、そもそもデータは8ビットです。 一方、私のパソコンのモニタは、32ビットの設定になっています。
 色を誉めるなら、RAWデータの世界で勝負ですべきです。 8ビットでは、表現できない世界がそこにはあります。

 「レンズにフィルターを付けるなんて!」と言いながら、それなのに撮った写真をネットで公開している人がいます。
 5x7の描写力の素晴らしさは認めます。 でもモニター上で、貴方のこだわりまでを表現することは不可能です。 
 ネットの世界はしばらくあきらめて、ラボの生活を送るしかないですね。

 ここまで読んでいただいた貴方。 プロじゃあるまいし、そこまでこだわることないよ! と思うのが正常な反応です。

 写真は自分で見て良いな!程度が大事です。
 他人の画像を誉めすぎると、反って反感を覚えることになります。 (ちょっと、素直じゃないかな!) 

■ まとめ

 本日の結論
 12ビットのデータを駆使して一枚の画像を処理する。その結果をラボにだして、印画紙の上に焼き付ける。
 銀塩派の人には許せない行為かもしれませんが、今の私にはこれが道具として一番、魅力的な方法なのです。

 カメラって、単なる道具ですからね。理屈をあまりこねていると、それだけ無駄に歳をとってしまいます。
 私もいい歳なので、そんな無駄な時間は残されていません。
 議論は若い人にまかせて、買った一眼デジカメを撮り歩くことに時間を掛けるようにしています。

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