■ 笠間市のふじみ湖 (産業廃棄物処分所建設現場)
2002年11月30日、4ヶ月ぶりに訪問しました。2002年10月に始まった水抜き工事がかなり進んでいました。
ここは笠間市福田地区に県が建設している廃棄物公共処分場です。
「噂の東京マガジン」でも全国放送されて、一躍有名になった現場なのです。
その下流に住んでいる私にも関係する話題なので、関心を持って時々訪問しています。 県が進めている公共???工事
なので、反対運動もなかなか難しいところです。 何しろ県知事が竣工式に出席している事業ですからね。
「エコフロンティアかさま」のコンセプト (茨城県環境保全事業団)が表示されていました。
その中の一節より、「周辺自然環境との調和を図り、地域と共生する施設を目指します。 シランやハッチョウトンボなど
重要な動植物の生息地については自然遊水池として保全します。」
2002年7月13日 噂の東京マガジンで紹介された直後に訪問。 そんな風景がこれです。

田舎の風景。ハッチョウトンボがいるのもうなずけます。農薬の無い世界がここにはあります。

行政曰く、この水は雨水が溜まったものだそうです。 私には、地下水が湧いているようにしか見えませんけどねぇ。


湖水の美しさは、裏磐梯の五色沼に匹敵します。このエメラルドグリーン、良いですねぇ。

2002年11月30日 工事が始まって、2ヶ月が経過しました。

わずか2ヶ月で、あんなにあった湿地が消滅していました。わずかに出入り口の方に残すのみ!
せっかく自然が長い時間をかけて、育てて来たものをわずか2ヶ月で無くしてしまった。
確かに完成予想図を見ると、出入り口の方にわずかな湿原が描かれている。

だからって、その何倍もある湿地を荒廃させるなんて!唖然として見るしかありませんでした。
環境保全事業団って、何様なの? ハッチョウトンボの生息環境を守る!ってこれが???
水が抜かれた荒地、こんな状態で、ハッチョウトンボに生息しろというのは、無理じゃないでしょうか?
自分で決めたことも守れないなら、ふじみ湖に沈めてしまいましょう。
それとも、全てが終わった後にコンクリートで固めた湿原を人工的に作って残しただろ!って居直るつもりかなぁ。
でも、そんなことを考える職員でも自宅の庭が同じことされると、怒るだろうな。
いずれにせよこれからも見守っていきます。じゃないと、下流にある涸沼のシジミが汚染されて、食べることが出来なく
なりますからね。そうなったら、笠間だけの問題ではすまなくなります。それに皆が気づいた時には既に遅いのですけどね。
今や公共事業で大規模なことが出来る時代です。そのせいで阿字ヶ浦の遠浅の砂浜が消滅しています。
常陸那珂港の建設計画では、阿字ヶ浦までは影響しないとの予想でした。 でも現実には消滅したのです。
偉い学者先生や有識者が集まっていても、砂浜が消滅するとは思ってもいなかったようです。
(久慈川からの土砂が補給されなくなれば、砂浜が無くなるのは当たり前です。那珂川の土砂は大洗の方に流れています。
茨城の海岸の親潮の流れ!は小学生でも知ってます。 一度深いところに落ちて行った砂は浅瀬には戻ってきません。
誰かが砂時計を逆さにするまではね。)
■ まとめ
ノアが方舟を作り始めた時、まだ雨は降っていなかった! ノアくらい先が見える人が行政に携わって欲しいものです。
現在版ノアはいないのか? って、きっと黄門さんも思っていることでしょうね。
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