■ ショートショートの思い出
学生の頃、「ショートショート」を読むことに、「はまった時期」がありました。
ショートショートとはいわゆる短編と呼ばれている分野で、一話が長くとも10数頁しかないような話を集めたものです。
そんな若かりし頃の私が大好きだったのは、「星 新一」氏の作品です。 今はもう他界されて、私をあたたかく見守ってくださっています。
30年程前、私が読み始めた頃には、既に文庫本になっているものが多く、安い値段で沢山の本を読むことが出来ました。
星さんの話は簡潔で実に読み易いものでした。
ほんの数頁で一話が終わるのですから、新鮮な感動が、どんどん味わえて、あっという間に一冊を読み終える。
そんな、すてきな本でした。 で、そんな影響を受けて今の私の書く文章も、短いのかな?
それはともかく、「ショートショート」を、千話以上も想いつくなんて大変立派です。
読む方は楽しいだけなのですが、そのアイデアを考える側には、すごく大変なご苦労があったようです。
最近Myサイトを維持している私ですが、星さんの場合数が多いだけに、その苦労は容易に察せられます。
少しなら、普段の生活の中で参考となるニュースなどありますから、想い付けるでしょう。
でも、〆きりに追われながら、これまで世の中にない新鮮な結末を用意しないと、読者は「へぇ」と言ってくれません。
「80へぇ」を越えないと、プロとしてはやっていけません。
特に星氏の初期の作品は簡潔なのに最後の感動!はとても新鮮な印象を覚えたものです。
それを感じることの出来た、私もなかなかな感受性を持っていた、、、なんてね!
同時代のSF作家に小松左京さんや筒井康孝さんがいますが、こちらはちょっと長文です。
その後、平井和正氏の「幻魔大戦」という、超々々々、、、大作を読んだりもしましたが、
あまりに大作で、次第に時間の経過がスローテンポになっていくのに着いて行けず、
途中で挫折してしまいました。何でも彼のライフワークだとかで、凡人には理解しがたい
テンポ運びです。
私には、ショートショートの方が良いですね。少なくても、その方が満足感を感じながら、ゆっくり寝ることができます。
ジャンルとしてはSFですが、まだ読んだことのない人にはお薦めです。
一部には、「世にも奇妙な物語」にも採用されて、放送されたものもあります。
また、小学校の教材にもなっています。(今はどうかな?)
最後の一節に凝縮された、ユーモア、ひらめき、感動、皮肉、思わずニヤリなど、
鏡に自分の顔を写しながら読むともっと面白い発見があるかもしれない本です。
ところで、何故こんな話題を紹介しているかというと、最近図書館で星新一さんの本を借りて読んでいるからです。
若い頃読んで感動した本ですが、あれから20年以上経ちました。
もうかなり忘れているでしょうから、また新鮮な感動を味わえるかも!と、期待しながら読んでいます。
でも、けっこう覚えているものです。 ちょっと残念! だけれどもそれだけ、強烈に感動したってことかもしれません。
市の図書館で本を借用しましたので無料です。
昔のものなので、借りるのが困難なんていうこともありません。
冬の夜、静かに読むショートショート。お金をかけなくても、かなり満足できます。
こんな時間も良いものだな! そう感じながら、ニヤニヤしながら読みふけっている私です。
■ まとめ
昔の思い出を図書館に行くと見つけることができます。 そこにはお楽しみが「パンドラの箱」につまっています。
|