■ 尾瀬で修行
2003年9月末、尾瀬で修行をしてきました。「修行」って、言ってもそんな大げさなものではありませんが、自然の中に
我が身をおいて、お天道様と共にテント生活をすると普段の生活を見直す良いきっかけとなります。
降るような満天の星や夜中に寂しげに鳴く鳥など、テント生活ならではのお楽しみがそこにはあります。
今回の行程は沼山峠から入山して、尾瀬沼、尾瀬ヶ原へと移動。見晴で、幕営を行ない、次ぎの日は燧裏林道を経由して、
尾瀬御池まで戻るルートです。
簡単に言えば、燧ケ岳の裾野をぐるりと時計方向に一周するというコースです。
何を隠そうこの行程は二日間で、尾瀬の魅力(尾瀬沼と尾瀬ヶ原)を全て楽しむという非常に魅力的な行程です。
湿原、沼(湖)、木道、山(燧ケ岳と至仏山)、滝などテンコ盛り。
初日は尾瀬沼から尾瀬ヶ原へと、200mを下ることになるので、比較的楽とお思いでしょうが、重い荷物を背負って
坂を下るのは結構シンドイものです。
でも、この苦労の後に幕営場で、夕日を見ながら飲むワイン、、、美味いんだなぁ、これがぁ。
このコースでは、最初が沼山峠からですから、基本的に下りのルートなのですが、今回は、三条の滝まで行ったので、
100mほど登る行程もありってことになりました。
身体から噴出す汗で湯気が立ち上っています。登りは身体がキツイのですが、滑ることもないので、安全に歩くことが
できます。反面、下りは木道が滑り易いので注意が必要です。
私の前を歩いていた女性(昔のお嬢〜さん)は、登りでしたが、木道から足を踏み外して転んでしまいました。
こういう場合って、妙に恥ずかしくて、急いでその場を後にしたくなります。
その女性も急いで立ち上がり、何事も無かったかのように私の視界から消えていきました。
私にもそんな恥ずかしい経験が何度かあります。急ぐあまり、無理をすると転びます。
最近はそれに懲りて、道を歩く時には平常心を持つように心がけています。
後ろから人が来ると先に行ってもらいますし、対向者が来ると道を空けて待ってあげるようにしています。
あせって歩くと、転びます。ろくなことがありません。注意一秒、怪我一生。
ちょっと待つ心のゆとりが大切だと、実感しています。
重い荷物を背負って歩くという行為は、精神や身体へはかなりなストレスとなります。
でも、こういうストレスを時々自分自身に与えないと、身体が鈍ってしまいます。
よく山に行ったと言うと、「お疲れ様」といわれますが、私は全くそう思いません。 疲れはとても心地良いものであり、
苦痛ではありません。 休みに一日中寝転んで身体を静養させるより、これでもかと散策をした後の方が、爽やかに
週明けを向かえることが出来ます。
適度なストレスを精神と肉体に与えて、全身のリフレッシュをするために尾瀬に行くのです。
今回は人の少ないコースを選んだので、静かに散策を楽しむことが出来ました。帰りには、桧枝岐で裁ちそばを食べて、
木賊(とくさ)温泉で汗を流して来ました。 こういう生活ではストレスは溜まりません。思い出だけが残ります。
草もみじは見頃を向えていましたが、紅葉、黄葉はこれからが本番です。
これから暫くは、各地の紅葉情報が気になる時期です。まだまだ、私の修行は続きます。
■ まとめ
何度訪れても異なる風景を見せてくれる尾瀬。 かなり良いですよ。
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