■ 蕎麦十割談義 (下手の長談義)
蕎麦を食べて健康になろう! そんな今の風潮ですから、最近のお蕎麦屋さんの人気はすごいと思います。
で、お蕎麦の専門店に行くと、石臼が回っていて、「十割そばあります」なんて書いてあります。
気になるお値段ですが、お店によりバラバラ。どうしてこんなに違うのか?と悩みます。
メニューを見ている時には悩みますが、食べ終わって店を出た時にはもう忘れているほど些細な悩みですけどね。
こんなこと、お店で悩んでも無粋なだけですが、まあ暇だしちょっと考えてみましょう。
せいろが700円ほどの店でも、十割となると1000円もします。もり汁は同じでしょうから、値段の差はお蕎麦の材料の
価格の差なのでしょう。
でもカナダや中国産の10倍以上高いと言われている金砂郷の蕎麦粉でも、1kgで1200円程度です。
更に石臼など「こだわり」を考えても、出せるお金は1kg1800円までです。
もちろん、こんな値段は一般市民が購入する場合の話であり、まとめ買いをすればもっと安いはずです。
とはいえ、品質を維持するために定温貯蔵の倉庫を借りるとそのコストも掛かる事になるし、、、悩みは尽きない!
悩むのはこれくらいにして、話を進めましょう。
十割とはいえ、そば粉の材料費は一人前200円もしません。もちろん、器や店の費用や人件費を考えると、高くなるのは、
仕方ないことだと思います。もり汁の材料費だって、素材にこだわればお高くなります。
でも、もり汁が同じだとすると、わずか原材料であるわずか2割の蕎麦粉の違いで、最終的な売価が30%も値段が違うのは
とても理解できませんねぇ。 材料の40円が売価では300円になる、、、そのからくりって何なのでしょ???
からくりを理解出来なくても、味の違いの中にその価値を見出せる人にはきっと十割の価値があるのでしょうね。
白雪という更科粉100%のお蕎麦は同じ十割でも食感が違いますから、値段の差は理解できます。
香りはあまりありませんが、独特のコシの強さがあります。 のど越しが良いって奴です。
でも、挽きぐるみの十割そばには私はその価値がなかなか理解できないのです。
私の場合、二八のせいろそばで十分美味しいと思ってしまいます。
蕎麦粉の比率よりも、蕎麦粉の良さがそばの美味さを決めているような気がします。
「良質の蕎麦粉に荒挽きの蕎麦粉を少しブレンドした、八割のせいろ」、、、これがコストパフォーマンスが最高の
蕎麦ではないかと、思っている今日この頃です。
蕎麦を食べて健康になろう! 安いそばなら食べる回数を多くすることが出来ます。
八割なら、お安いですからね。 それで、美味いそば! そんなお店に通うのが本当の通かも!
■ まとめ
十割の魅力は、茹で時間が短くてすむことです。 小麦粉は火を通さないと、人間は消化できません。
ですから、十割なら茹で時間は40秒から50秒、、、太さと気温で微妙な匠の技が要求される世界なのです。
でも、つなぎに山芋を使えば、、、山芋は生でも消化できますから、、、短時間で美味しい蕎麦が茹でられるのです。
そんなことを悩まないで、素材の味を楽しむには、単純に十割のほうが向いているってことです。
食べる私の側としての問題はそんな蕎麦の原料にまでおよぶ味のビミョーな違いを感じることの出来る味覚をもっているかと言う事です。
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