■ 2005年 日本一のそばを楽しむ会 (常陸太田市)
2005年2月20日 常陸太田市(旧金砂郷町)「ふじ」にて、「日本一のそばを楽しむ会」が催されました。

式次第によると、こんなイベントでした。
(1)講演会
「ソバという植物、そばという作物」
講師:林 久喜 氏(筑波大学助教授)
(2)「匠の競演」−そば打ち名人による実演と解説
越前そば道場主/中山 重成 氏
磐梯そば道場代表/長谷川 徹 氏
「達磨」店主/高橋 邦弘 氏
(3)「郷土そばの味わい−常陸秋そば三昧」
・「けんちんそば」
・「おろしそば」
・「田舎そば(10割そば)」(もりそば)
・「そばはっと」(そば粉をこね合わせた「はっと」を「きなこ」などで味を付けていただくものです。)
当日は少し寒い日でした。 ですから屋外の試食はちょっと辛いものがありました。 まあでも、イベントとしては良かったです。
県外からも、80人ほどの来客がありました。 寒いこの時期のイベントとしては、ホットなものを感じますねぇ。
まず、講演会や名人の蕎麦打ち実演が行われました。
講演会 : 林氏

越前そば : 中山氏

磐梯そば : 長谷川氏

達磨 : 高橋氏

会場では、高橋氏のサイン会も開催されていました。

お昼のお楽しみ! 今年の実食は、料理法を変えての食べ比べでした。
1.そばはっと 2.おろしそば 3.けんちんそば 4.十割そば の4つの味の食べ比べです。
ちなみに、上段の左から、「そばはっと」 「おろしそば」 「十割そば」
下段の左から、「薬味の葱と山葵」 「けんちん汁」 「けんちん用二八そば」です。

なお、「けんちん用二八そば」の器の上にある「七味」は私の嗜好なので、皆さんは気にしないでください。
普通ならけんちん汁の具材の上に「七味」を掛けるのですが、、、具が無い。 なので、今回は味の変化を楽しむ為に、
あえて、「器」の方に振りかけて食べました。 いやー、私にとって食べるということもなかなか難しい修行の場なのです。
観天望気による味の評価
そばの美味しさを一番感じたのは「おろしそば」でした。 二八と十割は、延びていて、、、残念。
二八は温かい汁で食べるのでまあ良いかのレベルでしたが、十割は「茹で」の大切さが判るような今一の代物でした。
太くて、延びたそばは、いくら十割でも美味しくは感じませんでした。 (なお、十割が太いのは、そのように打ったからです。)
屋外の行列の出来るイベントでは、そばの茹で上がりをあわせることが出来ないので、そばが延びることはある程度
仕方がないことだと思います。 でも、折角の「いばらき蕎麦の会」のおそばですから、美味しく食べたいですねぇ。
今年はJA金砂郷(農協)の粉を使い、同じ材料による蕎麦料理の食べ比べがテーマでした。 つまりは、農協の実力が試される場でも
あったわけですねぇ。 残念!って、、、、え、違うか! 「そばはっと」に使われているのは、「黒ゴマ」だそうです。
福島県の桧枝岐にも、「はっと」があります。 桧枝岐では、「はっとう」と云ってました。
その昔、お殿様が食べて、「こんな美味しいものを村人が食べるのは贅沢だ!」と云って、「御法度(ごはっと)」になったことから
「ハット(ハットウとも言う)」という名前がついたそうです。
材料は至ってシンプルで、そば粉50%ともち米50%とお湯だけ。 それを混ぜてこねて、ひし形に切っていきます。
桧枝岐の場合、茹であがったら、じゅうねん(エゴマ)や「砂糖」「塩」「きなこ」などを、まぶして食べます。
「エゴマ」は我が家のインコの大好物なのですが、昔のお殿様の好物でもあったのですね。
■ まとめ
なかなか楽しいイベントでした。 では、比べて見ようのコーナーです。
上の食べ比べの写真は12:35のものです。 下のは、というと11:15です。
こちらの方が「けんちん」の色が健康的に見えますねぇ。 十割も、こちらの方が美味しそう!

では、ここでちょっとだけスペシャル! 開催前の 「いばらき蕎麦の会」による振舞うための蕎麦打ちの風景です。
会場の奥の一室で、振舞うための「そば打ち」が行われていて、「いばらき蕎麦の会」の方が腕をふるっていました。
見学自由、、、こりゃ、良いわい、、、と私も見学にとっとと仲間入りです。 そんな、ラッキーな様子を少しだけご紹介!

包丁立てにも凝ってますねぇ。 間近で打つ様子を見ることができたので、とても参考になりました。

河原井さんは「十割そば」を打っていました。 十割なので、太めとのこと。 延しも、え?これで終わり?の状態でした。
出来れば、河原井さんの二八の技が見たかった私です。 とは言え、私の興味は、そばの太さと食感の関係なのですけどね。

この部屋では延しと切りの作業だけで、既に完成品の玉になった状態で持ってきていました。 少し、水分が多い!との意見が出てました。
こういうイベントは、ほんとに難しいものです。 自分でまとめるなら、水加減の調節が出来ますが、、、ここでは出来ませんからねぇ。
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