♪ 考える葦 蕎麦の香りについて 観天望気 presents 尾瀬で幕営しま専科 
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■ どうすれば蕎麦の香りが判るかな?

 饂飩(うどん)はのど越し、蕎麦(そば)は香りを楽しむものだそうです。 本当かいな?

 小麦粉で打つた饂飩に香りを期待してもそれは無理です。 饂飩は噛まずに食べて、、、「ウロン」と呑むのが大阪流。
 讃岐のうどんはモッチリ感があるので、多少噛んでその弾力感のある歯ざわり・味わいを楽しむほうが私は好きです。

 で、蕎麦はとなると、はやり香りよりは喉越しではないかと思っています。

 蕎麦を打つ工程において、蕎麦の香りがする場面が二度あります。

 最初は、そば粉に水を入れて、、、いわゆる「水回し」の場面です。 そば粉が水を含んで、一気に活動を再開します。
 それを知っている人がいるから、蕎麦打ちは人気があるのですけどね。 (これはお店で食べるだけの人には判らない世界なのです。)

 で、その次には「打った麺を茹でる」場面です。 このときには、熱が加わりますから湯気と一緒に蕎麦の香りが爆発しちゃいます。
 厨房にはこの蕎麦の香りが満ち溢れるのですが、、、換気扇から外へと悲惨、、、、飛散してしまいます。

 茹で上がった蕎麦を冷水で〆て、ざるに盛りますが余熱で蕎麦の表面の水分がかるく飛ぶのがプロの技なのです。

 水も滴(したた)る蕎麦はいけません。 で、モッチリ感のある角の尖った喉越しの良い蕎麦が完成します。

 でもねぇ。 こんな完成度の高い蕎麦を嗅いでも「蕎麦の香り」はしません。 もし、こんな蕎麦から臭いを感じることが出来る人が
 いたら、それこそTVで人気者になること間違いありません。

 蕎麦は食べて、噛んで、喉越しを味わって、鼻腔に抜ける微かな香りを感じるものです。
 だから多少は噛まないと、、、蕎麦の香りはしません。

 そば汁をつけすぎると、そばの香りが消されてしまいます。 なら、水蕎麦が良いじゃないという意見もあるでしょうが、冷たい蕎麦から
 蕎麦の香りを嗅ぎ分けるほどの嗅覚を私は持っていません。

■ まとめ

 My石臼で蕎麦の実を好みの状態で挽けるのですが、私の場合にはそれほど香りには拘りがありません。

 蕎麦掻(そばがき)フェチな私の拘りは荒さにあります。 ザラツキ感のあるくらいの粒度に仕上げて、モッチリ感とザラツキのある
 舌触りを楽しむ方が私は好きです。

 香り? もちろん、ありますよ! 石臼で丁寧に挽いて、そば殻を除去して、すぐにアルカリイオン水を注いでその香りを堪能してから、
 「おりゃー」と叫びながら蕎麦を掻いていく。 沸騰させては香りが台無しになります。 蕎麦に粘りが出てきたら、火から下ろして余熱で、
 更に練り上げます。

 その後、形を整えて、木の葉の形に、更には、蕎麦湯に入れて、、、そんなことをしては香りがなくなります。
 掻きあげたら余計なことはせず、食べることに専念します。 

 80gの蕎麦の実を挽くと5分で蕎麦粉になります。 荒いそば粉が好きなので篩(ふるい)にかける必要はなく、更に5分もあれば
 香りたつ蕎麦掻(そばがき)の完成です!

 こうして作った「蕎麦掻(そばがき)」が最も蕎麦の香りのする一品だと思うのですが、そうじゃないのかなぁ???

 PS.そば粉は小麦粉と違って、火を通さなくても人間は消化することが出来ます。 ですから、My石臼で挽いたそば粉の味見を
 している時に一番蕎麦の味と香りを堪能しています。 これって、自分で挽いている者だけの蕎麦の楽しみ方なのですよ!

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