♪ 考える葦 石臼奮闘記 (理想とする石臼のうんちくPart2) 観天望気 presents 尾瀬で幕営しま専科 
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■ 石臼奮闘記 その14 (理想とする石臼のうんちくPart2)

 以前、このコーナーで理想とする石臼については、既に語っています。 本来なら、その文章を見直し誤りを修正して
 公開すべきなのでしょうが、面倒なことの嫌いな私なので、新たに文書を書いています。

 古いものを大切にして、、、という先人の教えを守らずに、新たな文章を量産する!まさに現在の社会と同じだ!

 そんなことを考えながら、理想とする石臼について、ちょっと考えてみました。

 まずは、「石臼を使う目的は何か?」ということです。

 私の場合、石臼でいろんな種類の穀物を挽くことは考えていません。世の中では、穀物、コーヒー、お茶など色々なものを
 粉にする用途に使われていますが、私の場合には、「石臼を使う目的は蕎麦の実を挽く」ということだけです。
 それも、蕎麦の実から殻を取って丸抜きにすることはしません。丸抜きにするまでの工程は、専門のプロの方にお任せ
 いたします。 ですから、丸抜きからそば粉を挽くという、だたこの機能を100%満足できる石臼なら良いのです。

 こうなると、次なる目的は、「出来るそば粉の理想は何か?」ということです。

 それは、「香りのある粒子のそろったそば粉」ということになります。
 素人である私が石臼を買った目的は、この挽きたての香りたつそば粉を手に入れるためです。
 そんな些細なことに拘(こだわ)らない人は、市販のそば粉を買えば良いだけの話です。

 ですから、拘る私の場合には一度挽いただけで、いいそば粉がとれるようじゃないといけません。
 粉砕時には熱がでます。この熱で香りが飛んでしまいます。石臼の場合、この熱の温度が機械によるロール挽きの場合
 より低いのです。更には臼と臼との間に、そば粉があるので、香りを閉じ込める密閉効果もあります。

 篩って粒子の大きな奴をもう一度石臼で挽くなんて、それこそ野暮ってものです。
 粋を目指して、蕎麦道を追求しているのです。

 このような思考を行った結果、私の石臼は淵まで溝がない買った時の形状のままとしています。日本古来の石臼は周囲に
 行くほど、溝が浅くなる構造ですが、それだとその隙間から漏れが生じるので、私は淵が密閉されるよう溝のないことを
 選びました。

 上臼と下臼の隙間は、約100ミクロン程度です。これは紙幣1枚程の厚さです。 その隙間から、10〜30ミクロンの
 そば粉が噴出して来るのです。 臼と臼との隙間は入れるそばの実の量によって決まります。

 はたしてこの判断が正しいかどうかは秋に証明されます。 間違っていたら、その時には溝を掘ります。

 私と石臼との間にまだ溝はありません。一度出来た溝はなかなか埋めることが出来ません。
 私が石臼を愛しているので、溝はないのではないかと思う今日この頃です。

■ まとめ

 こつこつとやっていけば、次第に理想に近いものになります。 あせらなくても、理想の方からこちらに来るかな?

 問題はその理想がどんなものなのかまだ見えないのです。
 

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