♪ 食い道楽 石臼談義 観天望気 presents 尾瀬で幕営しま専科 
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■ 石臼奮闘記 その9 (決断の時)

 そばの実を手に入れたので石臼でそば粉を作り、そばがきを楽しむ生活をおくっている。

 購入当初に比べれば石臼はかなり良くそば粉が挽ける状態にはなったが、外周付近に6ヶ所の深い凹みがあり、どうしてもそこから
 粉が漏れてしまう。

 深さは一番深い物でも、1mmに満たない。 大きさも10mmくらいだが、挽くには大きく影響してしまう。

 

 凹みの回りは既に平らになっているのに、一部とはいえ穴があると、何故かその場所からそば粉が漏れてくるのです。
 ちょっと不思議な気もするが、現実がそうなのだから仕方が無い。 粉の気持ちになってみると、穴=広い空間だから、
 そこに集中するのは、当然だということになります。

 なら「戦わなきゃあ!現実と!」なんて、コマーシャルに、みょーに共感を覚えます。
 ここまできたらやはり理想は、石臼の全周からそば粉が出てくることです。 そう、戦わなきゃあ!石臼と!

 でもドリルの先につけた砥石くらいでは、残りの90%の部分を1mm切削するには時間がかかりすぎます。
 細かい部分の切削には向いているが、面積の広い切削作業には向いていないのです。

 ここはひとつ決断の時だ!と言うことで、文明の利器、ディスクグラインダーを使って、切削することにした。
 幸い、我が家には昔購入した安価な奴が1台あります。 右の写真がそいつです。

    

 まずは、深い凹みの部分の回りを広範囲にわたり凹みが無くなるまで、切削する。 ここまでは、何も考えずに力仕事で
 ガリガリやれる。 最後の仕上げはドリルを用いて精密に行うので、グランダ−の作業はある程度の平面度を確保する
 目的で、度胸よく行うことにした。

 約30分ほどの作業で、全面が見た目ではほぼ平らになった。
 (いかん、石臼は私のライフワークのはずなのにこれでは、ゴールが近いぞ!)

 さすが、グランダーは強力です。でも、ディスクの回転数が高速なので、当たった所の温度が上がり、石の表面が黒く
 変色してしまいました。

 次に、残った出っ張った部分を少しづつ切削して行く。 最後の目標は全周がこの一番低い凹みの位置まで出っ張りを
 切削することです。  時々、上臼との当たり具合を確かめながら次第に、平面に仕上げていくのです。

 電動工具の無かった昔の人はきっとがんばり屋さんだったのですね。 だから、良い石臼は目立て屋さんに頼んで、
 ずっと大事にしたのでしょう。 そんなことを考えながら、コツコツ作業は更に続きます。

 ここで、ちょっと一服。
 出来あがった石臼がこれです。最初に比べて、穴が無くなっています。 上臼の外周に均一に、そば粉が付くようになりました。
 まだ、多少の凸凹はありますが、あとは、気長にコツコツやることにします。

 

 最終的には、細かい傷を付けて(目立て)完成します。つまり、平らな部分の全体がヤスリの肌のようにするのです。
 その為には、鏨(タガネ)という工具で、石の表面を削ります。

 プロジェクト USU ゴールは近い!、、、かな?

■ まとめ

 石臼の世界は、やった結果をすぐに確認することができます。 出てくる粉は臼には付きますが、嘘をつかないですからね。
 

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